プロジェクト・ユートニックのはじまり(3/3)

こんにちは。ユートニック常田です。
ラスト3回目は、1回目、2回目を踏まえて、僕らがどのようなことをやっていくのかについて記したいと思います。

1回目、2回目を読んでいただいた方は、「結局こいつら何すんねん」っていう話が一切書いてなくて、モヤモヤしたかもしれません(笑)
それでもまわりっくどく1回目と2回目の話を書いたのは、
●根っこの考え方を説明しないければ、やろうと思っていることが本当には伝わらないと思ったから
というのもありますし
●まだまだ全然深めきれていないものの、この時点で一度文言にしておくことに単純に意味があると思ったから
というのも大きいです。

さて、ようやく本題。これからやっていこうと思っていることを書いていきます。
あくまで、初期的な仮説ですので、今後軌道修正をしていく前提で、出発点を残しておこうという感覚で書いています。

◆コアファンがもっと深く支援できるサービスを創る

2回目で、現状の音楽アーティストに対する課金(≒支援)の方法は、
パッケージ・音源を買う、ライブに行く、グッズを買う、ファンクラブに入るというのが中心で、そこまで深い課金がなかなかされにくいという話をしました。

しかし、「中単価×多数販売モデル」が崩壊していく中では、コアなファンの存在がより重要になってくることは明白です。

僕らはそこに「デジタルアイテム」というもう一つの課金ポイントを追加し、コアなファンがより深く課金できるような構造に持っていきたいと考えています。
アーティストが発行するデジタルアイテムは、それを持っていることで様々な特典(動画視聴、イベント入場、等々)を得られる権利を付随させます。
(これをファンが欲しいものとして設計できるかどうかが、大きな分水嶺となってくると思います)

デジタルアイテムは、何かしらの「限定要素」を持たせることが重要だと思っています。
・個数限定
・期間限定
・ライブ参加者限定
などなど。コアファンが求めている体験は、「いつでも・どこでも・誰でも」とは正反対のものになってくるからです。

またこの「限定」という特性が、初期のファンが報われる仕組みにも繋がってきます。

◆初期のファンが報われる仕組みへ

例えば、初期の頃に発行された10個限定発行のアイテムは、もしそのアーティストにとても人気が出てきた場合に、とても価値が高くなる可能性があります。

その場合、それを二次流通プラットフォームで売って現金化しても良いですし、価値があるものとしてそのままずっと保有していても良い。
何れにしても、この仕組みを通じて昔から応援してくれるファンが報われるような構造を作っていけたらと思っています。

ここのところ、たくさんのトークンエコノミー系のサービスが出てきています。基本的には「株式会社」をアナロジーにアーティストの成長に応じてトークンの価値が上がっていくという構造を取り入れているのが特徴であり、僕らのサービスもこれに近い考え方を取り入れます。

ただ、少し違うところは、僕らが発行するデジタルアイテムはあくまでデジタル上の「グッズ」的な位置付けということ。それ単体でも、グッズとして持っている意味があるものを目指します。
株式に投資して収益を得たというよりは、人気アーティストのインディーズ時代のCDがメルカリで数万円で売れてちょっと儲かった、みたいな状況に近いのかなと思います。

そのぐらいかんたんでわかりやすい方が、結果的に株式会社をアナロジーにした構造に近いものが実現しやすいんじゃないか?というのが現時点の僕らの仮説です。

◆まずは、コアなファンとしっかり繋がる

僕らは、今年に入ってから、すでに最初のプロダクトをベータ版でリリースしました。

https://utoniq.com/product/
月額制で簡単にアーティストの支援ができるアプリになります。

全てモバイルアプリ内で完結しているので、アーティストの方はSNS感覚で簡単に発信ができ、限定的な負担で頻度高く更新していただけるのが一つの売りになっています。また、プッシュ通知や各種コミュニケーション機能などもあり、ファンの方のエンゲージメントも高く保てるのが特徴です。

いわゆる固定月額料金の一般的な「ファンクラブ」的なことであれば、ほぼ完結してできるようになっているので、このアプリを使ってコアなファンとまずしっかり繋がることができます。

ただ、月額課金のみではファンのコア度にあわせた形での支援ができないため、これをベースのインフラにして、今後上で書いたようなデジタルアイテムの発行・流通機能を乗せて行きます。

◆新たな「当たり前」を創っていく

このような新しいモノは、一部の高リテラシーあるいは新し物好きな人のみが利用して、それ以外の層には広まらないということがよくあります。多くの人は、新しいものに対して「様子見」のスタンスを取ることが多いですし、それは仕方のないことだと思います。

しかし僕らは、それでは本当にアーティストを取り巻いている環境を変えたことにはならないと考えています。新しいサービスや仕組みであっても「みんなが使って当たり前」というところまで行き渡らせることができて初めて、本当の意味で環境が変わったということになるのではないでしょうか。
そのためには、本当の意味でいいプロダクトにしていくこと、それからその価値を愚直にしっかり伝えていくことに尽きると思っています。

これまで環境を変えてきた先人たちの取り組みに敬意を払いつつ、僕らもそのようなものを創り出せるようにこれから頑張っていこうとの思いを新たにし、3回にも亘ってしまった最初の投稿を終わりにしようと思います。

ユートニック 共同代表 常田